チエノブログ

当面読書録だけ

山口周『独学の技法』、清水久三子『一流の学び方』、三谷宏治『戦略読書』を読んで「何を読むか」について考える

何を読むか、という戦略性は大事だと思う。

時間は限られている。

限られた時間の中で、本(特にビジネス書)を読むのは、仕事で成果を出すためである。

つまり、見返りを求めているのである。

だからこそ、がむしゃらに気になる本を読むのではなく、「なぜこの本を読むのか」を意識して読書に当たりたい。

 

参考にした本

参考にしたのは以下の三冊。

 

知的戦闘力を高める 独学の技法

知的戦闘力を高める 独学の技法

 
戦略読書

戦略読書

 

 いずれの書籍も、主に読書を通じたキャリア形成・セルフブランディングについて書かれている。

「どう読むか」といういわゆる読書法も記載があるが、それ以前の「何を読むか」という戦略性を強調していることが、三冊で共通している。

 

山口周氏は、「自分の追求したいテーマをその時々で5〜7つもち、そのテーマに関連する書籍を読む」ということを提案。

清水久三子氏は、「10年後のゴール、そのゴール到達のための3年後の目標、3年後の目標達成のための1年後の目標」とゴールから分解していく方法を提案。

三谷宏治氏は、ビジネス系ー非ビジネス系、基礎ー応用・新奇という二軸でのポートフォリオ戦略を提案。

 

個人的には、三谷氏のポートフォリオ戦略がしっくりときて、取り掛かりやすそうだったので、それを参考にしようと思う。

 

ポートフォリオ戦略

①ビジネス基礎 少数の古典をじっくり読む。応用読書の基礎をつくる

②ビジネス応用 成功・失敗事例やファクトのみをピックアップし、新しいコンセプトやフレームワークの学習は最小限にとどめる。どうせ使いこなせないから

③非ビジネス基礎 ヒトやコトの本質に迫る本を選んでじっくり読む

④非ビジネス新奇 売れたものや信頼する人のオススメ本を斜め読み

 

(ビジネス基礎は)今関わっている仕事の基礎を固めるための読書領域です。 経営コンサルタントの場合には、結構広くなりますが、経営戦略・事業戦略、マーケティング、営業・販売、サービス、生産、物流、会計・財務、IT、人事・組織、経済、論理思考法などになるでしょうか。 テーマごとに1〜2冊でいいので、古典的大著をとにかくじっくり読むことです。かける時間はケチらないこと

読書方針:自分が今関わっているビジネスの主要テーマごとに1〜2冊、古典とされている本を読む。熟読玩味し、内容を理解する。 資源配分:1冊当たり10時間以上かかっても構わない。すべての基礎になるので、読破するまではこれらに集中する。ただし10冊を超えないこと。ビジネス小説は、厚みにより何冊でも適宜

 

(ビジネス応用は)基礎があるのですから、あとは応用として興味あるテーマをぴょんぴょん飛び跳ねましょう。出来るだけ軽やかに、出来るだけ高く。 一番力を入れるべきは、ファクト(事実)です。企業事例のいい本が出たら、迷わず読みましょう。逆に思考法や戦略論などのフレームワーク本は、厳選しましょう。所詮、フレームワークは一度にひとつしか使いこなせないのだから

読書方針:自分が今、関わっているビジネスの主要テーマごとに10冊程度、人気の高い本を読む。基本的には斜め読みでファクトの収集に努める。 資源配分:1冊当たりどれくらいかけるか、最初に見極める。じっくり全体を読む価値のある本か、事例・データなどの情報収集にとどめる本か。後者なら1〜2時間で済ませる。フレームワーク本は本気で取り組むものを厳選すること

 

家に積読が増えてきており、今年職種が変わってからあまり読書ができていないいい機会だから、現状のポートフォリオを以下のようにする。

①ビジネス基礎:5

②ビジネス応用:1

③非ビジネス基礎:4

④非ビジネス新奇:0

 感覚的には、ビジネス基礎で厳選した書籍の通読に重点をおきつつ、書店などで非ビジネスの気になる書籍をそれと同じか少し少ないくらいつまんでいく。ビジネス応用は、今の職務上必要となった知識を増やす感覚。基礎が足りないので、応用に走りすぎないように割合は小さくしておく。

 

ビジネス基礎で何を読むか

経営戦略、事業戦略、財務・会計、M&A、組織人事、マーケティング、経済、論理思考あたりが今の仕事に関連するビジネス基礎と言えるだろうか。以下が候補書籍。

 

①経営戦略

[新版]グロービスMBA経営戦略
 
新訂 孫子 (岩波文庫)

新訂 孫子 (岩波文庫)

 

 

②事業戦略

起業の科学  スタートアップサイエンス

起業の科学 スタートアップサイエンス

 

 

③財務・会計

ざっくり分かるファイナンス?経営センスを磨くための財務? (光文社新書)

ざっくり分かるファイナンス?経営センスを磨くための財務? (光文社新書)

 
人事屋が書いた経理の本

人事屋が書いた経理の本

 

 

 ④M&A

MBAバリュエーション (日経BP実戦MBA2)

MBAバリュエーション (日経BP実戦MBA2)

 
企業買収の実務プロセス<第2版>

企業買収の実務プロセス<第2版>

 

 

 ⑤組織人事

【新版】組織行動のマネジメント―入門から実践へ

【新版】組織行動のマネジメント―入門から実践へ

 
ウォー・フォー・タレント ― 人材育成競争 (Harvard Business School Press)

ウォー・フォー・タレント ― 人材育成競争 (Harvard Business School Press)

 

 

マーケティング

改訂3版 グロービスMBAマーケティング

改訂3版 グロービスMBAマーケティング

 

 

⑦経済

ミクロ経済学入門の入門 (岩波新書)

ミクロ経済学入門の入門 (岩波新書)

 
マンキュー入門経済学 (第2版)

マンキュー入門経済学 (第2版)

 

 

 ⑧論理思考

アイデア大全

アイデア大全

 
問題解決大全

問題解決大全

 

 

計15冊となった。今年一年を通してこれらをじっくりと読もう。

 

ビジネス応用で何を読むか

とりあえず気になっている(というかすぐにでも読もうと思っている)のは以下の本。

サイロ・エフェクト 高度専門化社会の罠

サイロ・エフェクト 高度専門化社会の罠

 

 

他にも、ここら辺も気になっている。

新装版 ハゲタカ(上) (講談社文庫)

新装版 ハゲタカ(上) (講談社文庫)

 
下町ロケット (小学館文庫)

下町ロケット (小学館文庫)

 

 

 非ビジネス基礎で何を読むか

 とりあえずビジネス基礎を一冊読むごとに一冊決めていく感じでいいかな。

心理学、脳科学行動経済学、哲学、ITあたりが自分の好みだと思う。

 

ついでに、どう読むか

三谷さんの書籍で提案していた5つの視点を大事にしたいと思う。

そして、線を引いたら極力このブログに記録したい。

発見型読書の5つの視点

視点① 過去や他業界と「対比」して大局観を持つ

視点② これまでの当たり前を覆した「反常識」を見つける

視点③ 徹底的に「数字」にこだわる

視点④ 人より「一段深く」まで調べる

視点⑤ 得たものはちょっと「抽象化」して考える・覚える

 

最後に、この年末年始に読む本を絞る

  • 起業の科学
  • ざっくり分かるファイナンス
  • イデア大全
  • 問題解決大全
  • サイロエフェクト
  • なるほどデザイン

この5冊かな。あと池井戸潤の小説一冊は買っておこう。